4/22/2012

イベリア半島最高峰を目指して シエラネバダ山脈登山

A el pico de la Sierra Nevada


去年7月にイベリア半島最高峰のシエラネバダ山脈にある
Mulhacén(ムラセン)3478mに登ってきました。
ちなみにスペインの最高峰はカナリア諸島にあるテイデ山3718m。


早朝にグラナダからバスで出発点である麓の観光地でもある小さな白い家々のある村
Tereveléz(テレベレス)へ。


地図や通りの村民に聞きながらも山道に入る。
日本のようにしっかりと整備されているわけもなく看板もなく足跡も乏しい。
疑いながらも上へ上へと登っていく。
下部のほうはそれなりに草花が茂っていて放牧された牛やヤギとすれ違っていく。
登っていくにつれて木々は低くなり数も減っていき、ゴロゴロとした小石が増えてきた。
数時間登り、少し開けた峰にでて疲れ気味に休憩をとっていると元気な子供の声が聞こえる。
子供は元気だなと思っているとどうやらここまで車で来れるようだ。


また少し歩いていくと中腹に山小屋が見えてきた。
ここではちょっとしたカフェもあり寝泊りもできるようだ。
今日の目的地はここではない。
山小屋の裏の日陰にて溶けて再度固まったチョコレートで栄養補給。


ここから雪解け水でできた小川沿いに登っていく。
放牧されたヤギたちが鐘をならしながらも水辺で休んでいる。
ここまで来ると疲れを通り越してランナーズハイのような感覚、ただこの景色のなか
ひたすらに登っているのが楽しくなってきた。体はヘトヘトでも疲れは感じない。
まだ行ける。まだ行ける。


川の源に小さな湖があり、そのすぐ傍にレンガで作られた避難所がある。
ここが今日の目的地。着いた時には日はもう沈んでいて薄暗くなっていた。
避難所ではすでにガス缶を使って食事を取っている人がいたり眠りについている人がいた。
ぎりぎり自分たちの寝場所を寝袋を広げて確保し
自分たちも缶のスープを暖めてパンといただく。
やっぱり山の中でいただくコーヒーはおいしい。例えそれがインスタントであっても。


日は完全に落ち、外は暗闇。
用を足しに外に出たときに見た満天の星空はいまでも覚えている。
あんなにキレイな星を見たのはいつ振りだろうか。


頂上はもう最後の急坂を残すだけ。すぐそこ。


泥のように眠る。


翌日、まだ少し薄暗いうちに昇る。
本当なら山頂で日の出でも見たかったが多分登っているうちにお日様に先を越されるだろう。
標高3000以上にある最後の急坂は思ったよりも辛く、空気が薄いのをここにきて感じる。
登山とクライミングは違うんだな。としみじみ。
山を登る体力が衰えていることは知っていたけど再確認。


山頂へ。


風は強く、雪が少し残る。ここは山脈のため周りの尾根もそれなりに高い。
ムラセンからはグラナダの街を見ることは出来なかった。
達成感と供に山頂付近でお決まりのコーヒーと朝食をいただく。


下り道の途中でいくつかの小さな湖群と滝を背に写真をとる。
個人的に下山道として使ったこの道が景色が良く、歩きやすく見所があり好きだった。


下山し再びのテレベレスに着くと、登り始める前にも立ち寄ったバルで
コカコーラで乾杯。旅の成功を祝う。


これにてイベリア半島最高峰制覇。


山腹にある山小屋。次回があるならテラスでカフェをする余裕がほしい。

ヤギたちを横目に小川に沿って登っていく。


登頂達成!!

山頂付近の湖にて。